「この子はひとりで生きていけるのか」
— 理学療法士の私が、お金の教育をはじめた理由
理学療法士として17年、病院や高齢者施設で、たくさんの方の「生活を取り戻す」お手伝いをしてきました。
でも、一番向き合うことになったのは、自分の娘でした。
娘には発達の特性があります。育てにくさを感じながら、頭の中にはいつも同じ不安がありました。
「この子は将来、ひとりで生きていけるのか」。
理学療法士として、体の機能を「訓練」することはできます。でも娘に必要だったのは、訓練ではありませんでした。
「できないこと」を受け入れたうえで、どうすればこの子が生きやすくなるかを考えることでした。
生きていくために絶対に必要なスキルのひとつが、お金の扱い方です。
娘はガチャガチャしたい気持ちを抑えられず、もらったお金は秒で使い切る。「このままでは将来やばい」——
それは分かっていました。
だからマネー教育を始めました。
でも何から手をつけていいのか、私自身が分かりませんでした。
だから、まず自分が学びました。ファイナンシャル・プランニング技能士2級、AFPを取得しました。
学んでいくうちに気づいたのは、特性のある子には、一般的なマネー教育がそのまま通用しないということです。
失敗する。うまくいかない。自己肯定感が下がる。続かない。その子に合ったやり方を、一から考える必要がありました。
娘も、最初は失敗ばかりでした。でも「完全報酬制のお小遣い」で稼ぎ、「給料の2割を貯金」し、残りを使う——
このルーティンが、今では自然にできるようになっています。
今、娘は小学1年生から始めて6年目。
我が家の「経理担当」として働いています。
私がレシートを渡すと、カテゴリ別に仕分けして家計簿を作る。パソコンが得意な子なので、パソコンで作業を進めます。
洗濯物を干し、ご飯を作り、掃除もする。生活スキルも、この6年で大きく育ちました。
マネー教育は、お金を使うスキルを教えるだけのものではないと思っています。
それは、生きる力そのものを育てるものです。
簡単には身につきません。継続が何より大切です。
でも、特性のある子にはそれぞれ得意・不得意があります。
それを活かせば、
その子なりのやり方で、ちゃんと未来を作っていけると私は信じています。
資格・経歴

- 理学療法士
(臨床17年/回復期・外来・療養・地域・通所・訪問・高齢者施設) - ファイナンシャル・プランニング技能士2級
- AFP(Affiliated Financial Planner)
- 発達特性のある娘の子育て当事者
(小1からスタート!家庭内起業6年目)